ようこそ、アクアリウムの世界へ!
って、急に言われてもね。
だいたいアクアリウムというと、熱帯魚が泳いでいる姿を眺めるのは好きだけど、お金もかかりそうだし、何が必要なのかもよくわからない。自分で管理するのはめんどくさそう、、 ってな感じでしょ?
いえいえいえ
いまの時代、初心者でもアクアリウムは簡単。
そして維持もラクなんです。
なんてったってASP方式だからね。
いまから丁寧にご説明していきますがページ下に必要な機材一覧を載せておいたので説明不要の方はすっとばしてもOKです!
ASP方式ってなに?
ASP方式とは多孔質構造のプロジェクトソイル、プロジェクトフィルター、 各種コンディショナーの三位一体の働きにより強制物理濾過&生物濾過を長期に渡り実現するシステムのこと。
急に難しい話をしてみましたが
簡単に言うとASP方式というのは
物質&生物の働きにより汚れを取り除くので水換えの必要がない。
ここで言っている生物とはバクテリアのことです。恐くはありません。人間の体内でも5000種類、3800兆の様々なバクテリアが活躍しているんだとか!
アクアリウムでは汚れを分解する濾過バクテリアに活躍してもらっているわけです。
通常、熱帯魚を水槽で飼う場合、魚の糞や餌の残りで水が汚れるため、定期的に水槽内の水を1/3くらいキレイな水に換える必要があるんですが、ASP方式は物質&生物の働きにより、水がキレイな状態が半年〜1年は続くのでアクアリウムで一番めんどうな定期的な水換えをする必要がありません。(蒸発したぶんの水は足す必要があります)
水がキレイな状態が続く。それが画期的。それがASP方式。
↓ASP方式は以下の3つの要素からできているシステムです
●プロジェクトソイル
●プロジェクトフィルター
●各種コンディショナー
ASP方式 3要素の説明
プロジェクトソイルとは?
土からできている粒で、水槽の底に敷く砂利や砂の代わりとなるもの。このプロジェクトソイルの粒は多孔質構造をしているため水槽内の汚れを吸着します。また、濾過バクテリアと呼ばれる、水槽内の有害物質を分解してくれる有益なバクテリアの住処にもなります。
また、安定したPH(ペーハー)を維持するのにも優れています。
*PH(ペーハー)は酸性・アルカリ性の程度をあらわす単位
プロジェクトフィルターとは?
水槽内の水を循環させるための水中ポンプ付の装置です。格子状の特殊形状によりプロジェクトソイルによる目詰まりを防ぎ、上から下へ流れる、ASP方式に最適な水流をつくりだします。
各種コンディショナーとは?
CLC(左側)
水道水に含まれる魚にとって悪影響なカルキを無害化する液体カルキ抜き。
昔は水道水を1日放置するなどして時間をかけていましたが、いまはこのCLCをほんの少し水に添加するだけでOK。すぐに魚にとって安全な水になります。いい時代!
バイオバランス(中央)
バイオバランスというのは濾過バクテリアを含んだ液体。プロジェクトソイル(土の粒)にこの濾過バクテリアを定着させるために必要です。
1週間に一度など定期的に添加します。
ミネラルバランス(右側)
水槽内の魚や水草が不足しがちなミネラルを補給するための液体。これも1週間に一度など定期的に添加します。
有害物質を分解してくれる有益なバクテリアの存在
濾過バクテリア(ろかばくてりあ)の話がわかりづらかったかな?
濾過バクテリアとか、定着させるとか
耳なじみが無いし、聞いただけで難しそうだもんね
濾過バクテリアとはアンモニアなどの有害物質を分解してしてくれる有益なバクテリアのことです。
大事な点としてはアクアリウムというのはフィルターなどで目に見える魚の糞などの汚れを取り除くだけではなくその汚れに含まれる有害物質を分解するために、生物(濾過バクテリア)のチカラを用いて水をキレイにしている。ということ
濾過バクテリアの住処はプロジェクトソイル(土の粒)!住処であるプロジェクトソイル自体も汚れを吸着!
アクアリウムにおける濾過には種類があります
1. プロジェクトソイルで汚れを吸着
→ これが強制物理濾過2. 濾過バクテリアで有害物質を分解
→ これが生物濾過
やらしたろかはただ可愛いだけ 笑
今回の話とは関係ありません
冗談はさておき
昔ながらのフィルターで水を濾過するとか、綿や網で汚れを取り除くなんていうのは強制物理濾過です。
これだと水はキレイにみえてもアンモニアなどの有害物質は分解できていません。なので定期的なフィルター掃除のほか、水換えが必要になっていたわけです。水換えしないでいると水がキレイなのにアンモニア中毒などで魚が死んでしまうなんてことが起こります。
自然界では強制物理濾過ではなく、生物濾過が行われているのでアクアリウムでも生物濾過環境を作ることが大事なんです。
ちなみに生物濾過環境にすることを水槽を立ち上げたとか言います。
自然界と同じ生物濾過を水槽内で実現するということは濾過バクテリアなどの働きにより、勝手に有害物質が分解されるわけでまさに理想的な環境なんですが、、、
それなりの知識がないとこの環境は作れません。
初心者には上手くスタートすることが難しい、、
一から始めると水が透明になるまでに1週間はかかるし、濾過バクテリアがうまく定着しなければ水は白く濁り、魚は死に、いわゆる立ち上げ失敗となってしまいます。
そこで、トラブルなくアクアリウムを手軽に楽しめる方法として登場したのが・・・
そう。ASP方式というわけです
それではASP方式の説明図をご覧ください
矢印は水の流れ。水槽内の水は上から下へと流れ、循環しています。
すべての水が多孔質構造のプロジェクトソイルを通過することで汚れは吸着され、さらにプロジェクトソイルに住み着いた濾過バクテリアと出会うことで
有害物質は分解されます。
ASP方式は強制物理濾過 & 生物濾過を同時に行っています。だから、常に魚にとって安全でクリアな水保つことができる。
そしてこの良好な水槽環境を保つために定期的な各種コンディショナーの添加が必要というわけです。
プロジェクトソイル、プロジェクトフィルター、各種コンディショナーこの3つが揃っていればスタートに失敗することはありません。
スタートがラク。
それもASP方式のいいところ!
ASP方式はラク。でもオールフリーではありません
さて、いままでASP方式がなぜラクなのか説明してきましたがここから先は手間の部分についてお話しします。ASP方式は水換え不要といってもオールフリーなんてことではありませんのでやらなきゃいけないこともあります。この手間に耐えられるならキミもアクアリストだ!!
ASP方式 5つの手間
手間 其の一:
蒸発したぶんの足し水
水換え不要ではあるけれど、水槽の水も少しづつ蒸発していくので減ったぶんの水は足さないといけません。植物に水をあげるようにね(CLCなどでカルキ抜きした水が必要です)
*CLCの使用量は水10リットルに対して2cc
水槽にガラス蓋があれば1週間くらいじゃ水は減らないので数週間に一度くらいの頻度で大丈夫かと思います。ただし、新しいソイルは水のPH(ペーハー)が酸性に傾きやすいので最初のうちは数値を見ながら多めに水替えしたほうが魚の死亡事故を減らせると思います。*プロジェクトソイルプレミアム7.2というPHが7.2になるように調整されたソイルも販売されています。
なお、足し水の水温は水槽内の水温に近いほうが魚にとって優しいのです。冬場などは水道水の温度が低いので、お湯を足すなどひと手間かけて、水温を調節したほうがよいです。まぁ指で触って水槽内の温度に近ければOKです
手間 其の二:
バイオバランスの添加
1週間に一度など定期的に添加します。(水10リットルに対して10cc)濾過バクテリアを含む液体です。生物濾過環境を安定的に維持するために必要です。
手間 其の三:
ミネラルバランスの添加
これも1週間に一度など定期的に添加します。(水10リットルに対して10cc)魚や水草のためのミネラル補給です。バイオバランスほど重要ではないと思いますが。
手間 其の四:
コケ掃除などのメンテナンス
水槽内は魚や水草同様にコケにも良好な環境なのでコケも育ちます。なのでコケ掃除程度のメンテナンスは必要です。
注:コケや食べ残しを食べる魚やエビを飼うことによってこの手間は軽減できます。また、ライトの照明時間を短くするだけでもコケの発生を抑えることが可能です。
手間 其の五:
水槽のリセット
プロジェクトソイルは土でできているのでいずれは細かく砕けます。そうなると目詰まりの原因となりASP方式本来の機能が実現出来なくなるので半年~1年程度で水槽のリセット(ソイルの交換)をする必要があります。
部屋の模様替えみたいに、これは気分転換と思うしかないかな?まぁ立ち上げも早いのでレイアウト変更を楽しみましょう。
注:ただし3年経っても水が濁らずソイルが機能しているという方もいるので飼う魚の数や餌やりの頻度によりその期間は伸びます。
手間というとこんなところです。ASP方式について、手間や弱点も含めてひと通り説明してみましたがいかがだったでしょうか? なんとなくアクアリウムのことがわかってきたかな?
やっぱり無理っていう人もいるだろうけど思っていたよりラク。これなら出来そうって人がいてくれたらうれしいなぁ いないかな? いるでしょ!?
そこで、早速アクアリウムを始めちゃうぜ!というノリのよい方が水槽選びでアレコレ悩まないようにザ・おすすめ製品をご紹介しておきます。
初心者におすすめの製品
ダダんっ!
買うならコレで決まり
アクアシステム
ニューアール310 ASP 基本セット!!
*東日本は50Hz用、西日本は60Hz用
ASP方式を始めるための基本セットです。水槽もASP方式を考案したアクアシステム社の製品です。
アクアシステム 水槽セット ASP基本セット ニューアール310 Hz共用
■セット内容はこんな感じ
○水槽 ニューアール310
○プロジェクトフィルターPS
○プロジェクトソイル(2kg)
○CLC(液体カルキ抜き)
○バイオバランス
○ミネラルバランス *Amazonでこの基本セットを購入すると9,000円前後くらい
↓これは管理人の水槽。水草が少なくてちょいと寂しい感じですが紹介しているのと同じサイズのニューアール310水槽です。ソイル入れすぎだけど、、
オールガラスタイプで曲げ加工により角が丸いR形状。シンプルで美しいデザインなのでインテリアとしての見た目もグッド☆コンパクトなので置く場所に困りません
ニューアール310のサイズ[横幅310mm、奥行き180m、高さ260mm、ガラス厚5mm]
ひょっとすると、ベタをボトルで飼っていたなんて人にはこの水槽でも大きく感じているかもしれませんが熱帯魚を飼うなら冬場には水槽内にヒーターを置く必要があります。レイアウト用に流木や石なども置いたりね、、、
なんて考えると水槽内のスペースはどんどん狭くなってくるのでASPのプロジェクトフィルターがギリギリ設置できるサイズの水槽よりもワンランクだけ大きいこのサイズの水槽がベスト!!!(言い切ってみた)
このサイズの水槽の場合、小型の熱帯魚(例えばネオンテトラ)なら10~15匹程度飼えます。逆にエンゼルフィッシュなどは10cmを超えるほどに大きくなるので厳しいです
余裕をもっておくと良好な水槽環境を保ちやすいので慣れないうちは小型の熱帯魚を10匹以下にしておくのがよいかと思います。
なお、熱帯魚や水草を育てるためにはASP基本セットの他、ヒーターやLEDランプも必須です
基本セットに含まれるモノ
*Amazonで個別に買い揃えると約10,000円水槽 ニューアール310
美しい曲げ加工のオールガラスタイプの水槽(水量約13リットル)。付属品:ガラス蓋、蓋受け、保護マット。本体サイズ:横幅310×奥行き180×高さ260・ガラス厚5(mm)
プロジェクトフィルターPS
高い吸着性能とPHの安定性能を持つ多孔質ソイル。優れた濾過材であり、水をきれいにする濾過バクテリアたちの快適な住居。主原料は天然土壌。
プロジェクトソイル(2kg)
高い吸着性能とPHの安定性能を持つ多孔質ソイル。優れた濾過材であり、水をきれいにする濾過バクテリアたちの快適な住居。主原料は天然土壌。
CLC(カルキ抜き)
水道水に含まれる塩素を速やかに除去します。活性酸素からバクテリアを守る抗酸化アミノ酸を配合。*水道水10リットルに2mlの割合で使用
バイオバランス
好気性バクテリアと嫌気性バクテリアをバランスよく配合。水槽内の魚のフンなどの汚れを無害なものへと分解します。原料は天然成分
ミネラルバランス
熱帯魚や水草の健康な育成に必要なミネラル不足を解消する製品。どちらかというと水草優先の水槽のためのものと思います。原料は天然成分
基本セットに含まれないけど必要なモノ
エヴァリス プリセットオートヒーター 40ST 冬場の必須アイテム。水温26℃前後を自動でコントロールしてくれるオートヒーター。小型でフラットなボディ。適応水量:約5~13リットル以下 |
テトラ 25℃クールファンCFT-30 夏場の水温上昇を抑えてくれるクールファン。冷えすぎ防止サーモスタット内蔵なので安心。ヒーターの選択肢は多いけれどファンはこれがベストな選択。 |
LEDランプ AXY LC 300 W(ホワイト) 魚や水草の健康な育成に必要な波長を含んだ本格LEDランプ。鑑賞を妨げずに設置できるスリムボディ。もっと安いランプもあるけれどおすすめはコレ。 |
あると助かる便利なモノ
Excelvan デジタルPHメーター ペーハー測定器 先端を水に浸すだけで簡単に水槽内のPH値を測定できます。もっと高価で高性能な製品もあるけれどこれで十分。校正用のCALボタンは押さなくても使用できます。 |
水草トリミング ハサミ S字 アクアリウム メンテナンス伸びてしまった水草をトリミングするための水草ばさみ。長いので手を濡らさずに使用可能。手入れもしていませんがステンレスなので錆びていません。 |
カミハタ アクアフィオーレピンセット 細くて長いので水草レイアウト時の植え込みに最適。食べ残しをつかむのにも便利。ハサミ同様に手入れもしていませんがステンレスなので錆びていません。 |
スドー メダカの玉網 小 小型水槽に適した小さく使いやすい網。本来は雫型ですがステンレス製の極細フレームは曲げられるのでさらに細長い形状にして使用しています。柄も持ちやすく気に入っています。 |
スドー ピペット なんてことのないピペット。底にたまったフンや食べ残しの餌などを吸い取るのに使用します。ガラス製ではないので扱いがラク。水をかき混ぜるときもこれ笑 |
きっちり計れる水温計ミニ 小型水槽に最適なミニ水温計です。1台ずつ手作業により製造された小さくても精度の高い水温計。縦でも横でも読みやすい目盛板。日本製。 |
熱帯魚が病気になったときに必要なモノ
ニチドウ グリーンFクリアー 60ml (動物用医薬品) 白点病の治療薬。水が青くなるメチレンブルーが有名ですがグリーンFクリアーは無色透明で水を着色しません。そのかわり効果は弱い。水槽まるごと薬浴する場合などに有効です。薬効は10~14日間 |
ニチドウ グリーンFゴールド 2g×2包 (動物用医薬品) 尾ぐされ病、エロモナス感染症の治療薬。リキッドタイプもあるけれどこちらの顆粒タイプのほうが強力。水は黄色くなります。薬効は5~7日間 |
酸素を出す石 飼育用 お徳用15個入 水中に入れると酸素を発生する石。1ヵ月酸素が発生します。熱帯魚が病気になり薬浴など隔離するときに使用しています。 |
金額的にもアクアリウムは始めやすい趣味
アクアリウムを始める準備が整ったらあとは熱帯魚や景観用の水草などを購入するのみ。基本セットと必要なモノを買い揃え、一般的な熱帯魚や水草を購入した場合でも
合計金額 3〜4万円くらい!!
管理人がフィルムカメラにハマっていた時代はレンズひとつで数万円する世界だったのでアクアリウムって趣味としては金額的にも始めやすいかと思います。
珍しい熱帯魚や高価なジャパンブルーシュリンプを飼いたいとかなると話が変わってきますが、そういうレア個体を選ばなければ一匹数百円の世界なので心配なし
そして満足度が高い。家族に喜ばれるというのもプラスポイントかと笑
熱帯魚も有名なネオンテトラの他、テトラ系だけでも、カージナルテトラやグリーンテトラやブルーテトラなんてのまで色々な種類がいるのでお店で気に入った熱帯魚を見つけてみてください。
エビもいるとにぎやかで楽しめます。よくコケを食べてくれるピンクラムズホーンという貝もピンク色の宝石みたいで見た目もよいのでおすすめです
ピンクラムズホーン
それでは未来のアクアリストの皆さん
ごきげんようっ
ばーぃ