「イーハトーブ」とか「クラムボン」とか、
謎なカタカナ言葉がこの世にあるのは知っていたんだけど、
これらの言葉を宮沢賢治が作ったことに(ようやく)気付き、
気になって調べてみましたという話。
*最近、仕事関係で宮沢賢治の作品に触れる機会があったんです。
おかげで、イーハトーブの語源が岩手県だということはわかった。
では「クラムボン」は、何かというと諸説色々な解釈があり、
これが答えだ!というようにはいかないらしい。
(何なのか?と想像させるためだという考え方もあるくらい)
なるほど。
読み手の想像力次第というのも夢があるねー
ネットでクラムボンの正体を調べてみると、、、
「あめんぼ」、「水すまし」、「川エビ」、「プランクトン」、「crab(蟹)から発想した名」、 「Crab-bomb(蟹の泡)」、「鎹(かすがひ)」、「春の精」、「光、光線」、「蟹の母親」、「宮沢賢治の亡くなった妹さん」、「人間」、「小人=コロボックル」、「水中からみた歪んでみえる風景」、「蟹語なのでわからなくてよい」、「そもそも解釈する必要がない」、、、
やはり人それぞれ、様々に解釈してるみたい。
小学校で習ったという人も多いね。
ということで、だいぶ遅くなったけど、
クラムボンが登場する作品、
宮沢賢治の「やまなし」を管理人も読んでみました。
■宮沢賢治「やまなし」より一部抜粋
一、五月
二疋(ひき)の蟹(かに)の子供らが青じろい水の底で話てゐました。
『クラムボンはわらつたよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらつたよ。』
『クラムボンは跳てわらつたよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらつたよ。』
上の方や横の方は、青くくらく鋼のやうに見えます。
そのなめらかな天井を、つぶつぶ暗い泡が流れて行きます。
『クラムボンはわらつてゐたよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらつたよ。』
『それならなぜクラムボンはわらつたの。』
『知らない。』
つぶつぶ泡が流れて行きます。
蟹の子供らもぽつぽつぽつとつゞけて五六粒泡を吐きました。
それはゆれながら水銀のやうに光つて斜めに上の方へのぼつて行きました。
つうと銀のいろの腹をひるがへして、一疋(ぴき)の魚が頭の上を過ぎて行きました。
『クラムボンは死んだよ。』
『クラムボンは殺されたよ。』
『クラムボンは死んでしまつたよ………。』
『殺されたよ。』
『それならなぜ殺された。』
兄さんの蟹は、その右側の四本の脚の中の二本を、
弟の平べつたい頭にのせながら云(い)ひました。
『わからない。』
魚がまたツウと戻つて下流の方へ行きました。
『クラムボンはわらつたよ。』
『わらつた。』
にはかにパツと明るくなり、日光の黄金(きん)は夢のやうに水の中に降つて来ました。
波から来る光の網が、底の白い磐(いは)の上で美しくゆらゆらのびたりちゞんだりしました。
宮沢賢治「やまなし」全文
子供の頃に読んでいたらどう感じたのかわからないけど、
大人のいま、管理人が考える「クラムボン」の正体は、、、
太陽!!
クラムボンのイメージ(管理人の想像)
「光、光線」という意見に近いけど、
管理人の場合は水中から見た「太陽」だと思うので少し考え方が違うかな?
*少数だけど「太陽」だという同じ意見の人もいました。
「太陽」である根拠としては、
クラムボンは魚の影響を受けているということ。
水中から見える(水面に映った)「太陽」は水の揺らぎにより、ゆらめいている。
この様子が蟹の子供達には、かぷかぷ笑ったり、跳ねているようにみえた。
クラムボンが死んだというのは、魚が上を通ったことにより
先ほどまで見えていた太陽がかき消されたということじゃないだろうか。
死んだはずのクラムボンが魚が下流のほうへ行くとまた笑ったというのも、
時間が経ち水面が落ち着き、再び太陽が水面に映ったということで説明がつく。
さらに言っておきたいのは、
蟹の子供達は第一章の最後に登場する、鳥(かわせみ)のことを知らなかったから、
まだ、水中の外の世界(外界)をみたことが無いんじゃないか、、、と
推測できるということだ。
少なくともお兄ちゃんの蟹は魚のことを
「何か悪いことをしてるんだよ、捕っているんだよ。」と言っているから、
水中で起こっていることを少しは理解している様子がうかがえる。
このことから、水中のそれも自分達の「蟹の泡」のことが理解できずに、
クラムボンが笑ったとか、死んだと言っているほど知識がないとは思えない。
だから、蟹の子供達が理解できていないことは
蟹の泡説やアメンボ説、プランクトン説などの水中のことではなく、
水中の外の世界(外界)のことだと考えた方が自然なきがするんだなぁ。
よって、「クラムボン = 太陽」というわけです。
さぁ、キミの考える「クラムボン」は何?
歌手ってのは無しだぞ♪
そうだ、砂浴でカラダの毒素をだそう。by九十九里浜
ツバルが沈む!? ちょっと待て、俺にいい考えがある
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