は じめて聞いた人も多いと思うけれど、
視力検査によく使われている、Cのカタチをしたマークの名称を
ランドルト環といいます。
けっして、アルファベットのCではないんです。
んなことは知ってた?(笑)
フランスの眼科医エドマンド・ランドルトさんが
開発者したことからこの名前がついています。
(Edmund Landolt 1846-1926)
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ランドルト環のマークの比率はとてもシンプル♪
円環全体の直径:円弧の幅:輪の切れている幅 = 5:1:1
↓日本では下記の図のように、
直径7.5mm、円弧の幅1.5mm、円の一部が1.5mm幅で
切れているランドルト環を 5m 離れたところから見て
正確に切れている方向がわかる能力を「視力1.0」としています。
■円環全体の直径 7.5mm
■円弧の幅 1.5mm
■輪の切れている幅 1.5mm
日 本では と書いたけど、
ちょいと難しい国際規格の説明もしておきます。
国際規格は日本のようにきりのいい数値ではなく
下記のように割り切れない数値です。
直 径 :7.272…mm(日本は7.5mm)
太さ・輪の切れている幅:1.454…mm(日本は1.5mm)
なんで、こんな割り切れない中途半端な数値かというと、
国際規格(ISO)では5mの距離から「1分の視角」を
確認できる能力を視力1.0としているからです。
1分の視角とは角度を表す単位で、
1度の60分の1の角度のこと。
1度の60分の1の角度で5m先の幅を計測すると1.4544…mmになります。
この数値[1.4544…mm]が国際規格のランドルト環の輪の切れている幅です。
日本も基本的に同じ考え方だけど「1.4544…mm」ではなく、
きりのいい「1.5mm」にしているというわけ。
※角度を分や秒数で表すというのは以前
「クフ王のピラミッド」のときに説明したことがあります。
では、
「視力0.5」や「視力1.2」はどのように決めているのかというと、
5mではなく、半分の2.5mからでないと見えない場合は「視力0.5」になります。
また、6mの距離(5mの1.2倍)で見える場合は「視力1.2」です。
でも、実際は距離を変えながら検査するのは大変なので、
ランドルト環の大きさを変えて検査しています(笑)
↓その、大きさを変えたランドルト環の数値がこちら。
逆にみなさんにおなじみのものです。
■ランドルト環の大きさ(5m用)
視力2.0 → 直径3.75mm、幅0.75mm(視力1.0の1/2倍)
視力1.5 → 直径5mm、幅1mm(視力1.0の2/3倍)
視力1.0 → 直径7.5mm、幅1.5mm
視力0.9 → 直径8.333…mm、幅1.666…mm(視力1.0の1.111…倍)
視力0.8 → 直径9.375mm、幅1.875mm(視力1.0の1.25倍)
視力0.7 → 直径9.637mm、幅1.927…mm(視力1.0の1.285…倍)
視力0.6 → 直径12.499…mm、幅2.499…mm(視力1.0の1.666…倍)
視力0.5 → 直径15mm、幅3mm(視力1.0の2倍)
視力0.4 → 直径18.75mm、幅3.75mm(視力1.0の2.5倍)
視力0.3 → 直径24.975…mm、幅4.995mm(視力1.0の3.333…倍)
視力0.2 → 直径37.5mm、幅7.5mm(視力1.0の5倍)
視力0.1 → 直径75mm、幅15mm(視力1.0の10倍)
※視力が0.1未満で、一番大きいランドルト環が見えない場合には
距離を順に近づけて計測します。
例:5m用の検査表で3mまで近づいて識別できれば視力は0.1×3/5=0.06
以上、ランドルト環のお話でした。
なんか国際規格のせいでややこしい説明になっちゃったなぁ。
ちなみに管理人の視力は視力0.1くらい。
高校からずっとコンタクトレンズです☆
おまけ
■ネットで簡易視力検査ができるサイト
その1 その2
■簡易視力検査表(3m用)がプリントアウトできるサイト
その1 その2
■簡易視力検査表(5m用)のPDF
ダウンロード 管理人が作成
A4用紙1枚のプリントで済むように作ってあります。
上部に定規目盛りを付けてありますので正しいサイズでプリントできているかどうかお手持ちの定規で確認してからご使用ください。
✳︎サイズがあっていない場合は拡大・縮小するなど調整してください☆